2024-10-29
不動産の売却方法として、一般的な仲介による手法の他に、入札方式というのが存在します。
本記事では不動産売却における入札方式とはなにか、入札方式で売却するメリット・デメリットや売却の流れについて解説します。
墨田区で不動産の売却を検討中の方は、ぜひ参考になさってください。
\お気軽にご相談ください!/
入札方式による不動産売却は、オークション形式で複数の購入希望者が競り合い、最高額を提示した者が購入権を獲得する方法です。
従来の仲介による不動産売却との違いや入札方式の具体的な種類は、以下のとおりです。
入札方式と仲介での不動産売却方法(相対方式)との違いは、主に2つあります。
価格設定の方法
一般的な不動産取引(相対方式)では、売り出し価格に基づき、購入希望者が現れればその価格で交渉が進む流れです。
物件の状態によっては購入希望者から値下げ交渉されることもある一方で、物件が人気の場合は相場よりも高値で売り出しても売れる可能性があります。
ただし、相場とかけ離れた高い価格で売り出すと購入希望者が現れないリスクがあります。
そのため、価格設定は市場の動向を反映させつつ慎重におこなうことが大切です。
一方で、入札方式では、売り出し価格以上で物件が落札される可能性があります。
とくに需要が高いエリアや条件の物件は、複数の入札者による価格競争が起こり、売主の希望価格を上回ることもあります。
反対に、期待に反する低い結果に終わることもあるため、注意が必要です。
初期価格の設定が、最終的な落札価格に大きく影響するため、入札方式でも価格設定は重要な要素です。
買主の決定方法
相対方式では、購入希望者が現れた時点で価格や条件に基づく交渉が始まり、合意に至れば契約が成立します。
もし合意に至らなければ、別の購入希望者を待つことになります。
対照的に、入札方式では、売主が希望する価格で入札を開始し、もっとも高い金額を提示した落札者との契約交渉に進む流れです。
この際、契約内容に納得がいかない場合は、売主は交渉を拒否する選択も可能です。
入札方式には主に「一般競争入札」と「指名競争入札」の2つの形式があります。
一般競争入札は、事前に定められた資格を満たすすべての参加希望者が対象となる公開の入札方法です。
一般競争入札では、広範囲にわたる参加者からもっとも条件の良い提案を選ぶことができます。
参加者は事前に公告された条件を基に入札に参加し、もっとも有利な条件を提示した者が契約の機会を得ます。
一方、指名競争入札は、事前に特定の事業者を指名して入札をおこなう方式です。
参加する事業者は事前に選定可能です。
落札者は提出された見積もりのなかで最高の金額を提示した者が選ばれます。
指名競争入札では、参加者の範囲が限定されるため、特定の専門性や事前の実績が求められる場合に適しています。
▼この記事も読まれています
所有者が行方不明の不動産はどう売却する?失踪宣告の内容などを解説!
\お気軽にご相談ください!/
近年、入札方式による不動産売却が注目を集めていますが、メリット・デメリットも気になりますよね。
入札方式で不動産売却する主なメリット・デメリットは、以下のとおりです。
入札方式の最大のメリットは、市場価格以上で売却できる可能性があることです。
とくに一般競争入札では、参加者間の価格競争が透明性を持っておこなわれるため、高値での落札が期待できます。
また、入札方式による不動産売却は、しばしば法人向けにおこなわれるため、売買契約がスムーズに進むことが多いです。
個人の購入者の場合はローンを利用して購入することが多いため、金融機関の審査不通過による契約解除のリスクがありますが、法人であればそのような事態は少ないです。
さらに、入札方式を採用すると、一般的な交渉手続きを経ることなく、短期間での売却が可能となります。
通常の売却では交渉が不成立に終わった場合、再度販売活動をおこなう必要がありますが、入札方式では一度の手続きで多くの購入希望者からオファーを受けられるため、効率的です。
入札方式では、市場の状況や設定された初期価格によって、期待した売却価格を下回ることもあります。
とくに、初期価格を適切に設定しない場合、購入希望者が集まらなかったり、低価格でしか入札がおこなわれなかったりするリスクがあります。
入札方式は、複数の購入希望者の参加を前提としていますが、入札期間内に十分な数の希望者が集まらない場合、売却が成立しない可能性がある点もデメリットです。
入札方式を選択する際は市場の動向を十分に把握し、適切なタイミングで実施することが重要です。
デメリットとして、価格設定の難しさも挙げられます。
初期の売却価格設定は、入札方式において重要な要素です。
価格を高く設定しすぎると購入希望者が集まらず、低く設定しすぎると十分な利益が得られない可能性があります。
▼この記事も読まれています
不動産売却における譲渡所得の計算方法!取得費や譲渡費用とは?
\お気軽にご相談ください!/
一般的な不動産売却とは異なり、入札方式では取引の進め方に特有のステップがあります。
入札方式による不動産売却の流れについて順を追って確認していきましょう。
入札方式で不動産を売却する場合、最初に最低希望価格の設定が必要です。
最低希望価格は、参加者が集まりやすいよう、市場相場に近い金額を基準に設定することが必要です。
価格を高く設定しすぎると入札参加者の関心が低くなり、結果的に希望通りの売却が難しくなる可能性があります。
不動産の現在の市場価格は、不動産情報サイトを通じて把握することができます。
自分での調査が難しい場合や、より精確な市場価格を把握したい場合には、不動産会社に査定を依頼するのが最善です。
入札方式で不動産を売却するには、不動産会社に仲介代理人としての役割を依頼することが求められます。
信頼できる不動産会社を選ぶには、実績や評判などから判断すると良いでしょう。
不動産会社は、入札手続きの管理と実施を円滑に進め、最適な売却結果をもたらすための重要な役割を担います。
適切な仲介代理人が決定したら、媒介契約を締結します。
入札方式は2種類あるため、媒介契約を結んだ不動産会社と綿密に相談し、市場の相場を踏まえたうえで適切な入札方針を定めることが重要です。
入札の条件を設定する際は、過度に高い価格設定や厳しすぎる条件が入札参加者を減少させ、結果として市場価格を下回る可能性を高めるため、慎重な判断が求められます。
入札参加者が集まらない場合、取引は成立しません。
そのため、方針を慎重に考え、効果的に入札希望者を募集する戦略を立てることが不可欠です。
落札者が確定した後は、売買契約を締結する流れです。
ただし、高額での落札がおこなわれたとしても、契約交渉の過程での意見の食い違いが発生することがあります。
このため、契約内容に関するすべての点を双方が十分に理解し、合意に至るまでしっかりと話し合うことが重要です。
売買契約が成立した後は、速やかに入金処理と不動産の引き渡しをおこないます。
取引が契約に基づいてスムーズに進むよう、準備と確認作業に十分な注意を払いましょう。
▼この記事も読まれています
マンション売却は住みながらでもできる?成功のコツについて解説
入札方式による不動産売却とは、複数の購入希望者が競り合い、最高額を提示した者が購入権を獲得する方法です。
メリットとして高額で売却できる可能性が挙げられますが、条件やタイミングによっては希望者が現れない可能性もあります。
売却までの流れは、売出価格の設定から物件の引き渡しまで5ステップあります。
墨田区の不動産売却なら株式会社アリトスへ。
不動産売却だけではなく、土地活用のご提案も可能です。
税理士・弁護士と連携し、スムーズにお客様の問題を解決していきますので、お気軽にお問い合わせください。